病気のはなし(内科一般)
気管支喘息
気管支喘息とは?
気管支喘息は、気道(気管や気管支など、空気の通り道)がいろいろな外因・内因によって異常な過敏反応をおこし、気道の狭窄、気道の閉塞のため、吸い込んだ空気を吐き出せなくなってしまった状態をいいます。発作性の呼吸困難、喘鳴、せき、たんを主症状とします。
気管支喘息の原因
日本では、人口の約3%にみられ、年々増加しています。
成人患者の3分の1は10歳以下で発症します。小児喘息は、思春期になると70~80%は自然に治りますが、その半数は成人になると再発します。
喘息患者の大半は、なんらかのアレルギーがあり、ダニ、カビ、動物の羽毛、花粉、木材粉塵などがアレルゲン(抗原)となっています。また、遺伝的素因が関与しており、小児期に発症するアトピー型が60~80%を占めます。そのほか、冷気、刺激性ガス、激しい運動(ただし、水泳ではおきにくい)、精神的ストレスなどでも誘発されます。中年以降、気道感染につづいて発症する予後のわるい型もあります。
気管支喘息の症状
喘息は、アレルギー反応などによって気道が狭くなり、呼吸がゼイゼイ、ヒューヒューという音を立てるようになる病気です。
咳・痰が出る、すぐ息切れする、明け方に苦しくて目が覚める、などの症状が見られ、重症なときには呼吸困難になって死亡することもあります。
気管支喘息の治療法
喘息治療は薬物療法を軸に行われます。喘息は気管支の慢性的炎症が原因です。以前は気道の狭窄が原因と考えられており、気管支を広げる治療が主流でした。しかし、炎症が原因と分かってからは、炎症止めの薬を使うようになりました。 喘息の薬には大きく分けて「長期管理薬」と「発作治療薬」の2通りあります。これらの薬は、それぞれ、内服薬、吸入薬、注射薬、貼付薬などのいくつか種類があります。また、同じ薬剤でも長期管理薬として使うものと発作治療薬として使うものがあります。 喘息は、正しい治療を行うことによって、コントロールができ、健康な人と何らかわりのない日々を過ごすことができます。そこで、主治医の了解を得ないで、患者さんが勝手に処方された薬を中断しないようにしましょう。
日常生活で
注意すること
ダニなどに対するアレルギー対策
- 湿気がたまらないよう、部屋の風通しにつとめる
- 週1回は、ふとんにも掃除機をかける
- じゅうたんや毛布、羽毛ふとんはできるだけ避け、掃除は頻繁に行う
- 花粉の飛ぶ時期には外出時のマスクを着用する
- ペットを室内で飼うのは避ける
風邪などのウイルス感染防止
感染により、喘息の発作が起こりやすくなります。外出から帰った時には、まずうがい・手洗いをすることが大切です。
運動
禁煙
アスピリン喘息
その他
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは?
慢性閉塞性肺疾患は、タバコなどの有害な空気を吸い込むことによって、空気の通り道である気道(気管支)や、酸素の交換を行う肺(肺胞)などに障害が生じる病気です。この結果、空気の出し入れがうまくいかなくなるので、通常の呼吸が出来なくなり、息切れが起こります。具体的な病名としては、肺気腫と慢性気管支炎が挙げられます。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の原因
慢性閉塞性肺疾患は別名「タバコ病」と呼ばれるように、その主な原因は喫煙です。タバコの煙に含まれる有害な物質を吸い続けると、気管支や肺に慢性的な炎症が起こり、その機能を低下させてしまいます。慢性閉塞性肺疾患患者の約90%が喫煙者であるというデータもあります。また、非喫煙者であっても周囲にいる喫煙者のタバコの煙(副流煙)を吸い込む、いわゆる受動喫煙によって、慢性閉塞性肺疾患やその他の呼吸器の病気にかかることがあります。その他にも鉱山や工場、建築現場などに長時間いることや大気汚染なども慢性閉塞性肺疾患を引き起こす可能性があります。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状
慢性閉塞性肺疾患は進行性の病気なので、症状も段階によって異なります。慢性閉塞性肺疾患の初期の症状には、「咳・痰が出やすい」「階段の上り下りなど、身体を少し動かしただけで息切れがする」などが挙げられます。慢性閉塞性肺疾患がさらに進行すると、「咳・痰が止まらなくなる」「入浴や着替えなどのちょっとした動作の際にも息切れがする」「外出がしづらくなる」など、日常生活にも支障をきたすようになります。そして最終的には、「慢性呼吸不全や心不全など命にかかわる重い病気を併発する」などの深刻な症状があらわれます。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の検査
スパイロ検査(スパイロメーターという肺活量の筒を口にくわえ、思い切り息を吸い込んだあとにできるだけ速く息を吐き出し、吐き切るまでを測定します)と画像検査(X線検査・CT検査)によって診断が行われます。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療法
慢性閉塞性肺疾患を完全に治す根本的な治療方法は確立されていません。しかし早い時期に診断を受けて治療をすることで、病状の進行を遅らせ、自覚症状を軽くし、運動能力を高めます。治療を行うことで、同年代の健康な人と同じような生活を送ることができます。
禁煙
慢性閉塞性肺疾患の治療の基本は禁煙です。タバコは慢性閉塞性肺疾患の最大の原因ですので、禁煙習慣を絶つことで慢性閉塞性肺疾患の進行を大幅に遅らせることができます。
薬物療法
慢性閉塞性肺疾患自体を治療する特効薬はなく、呼吸困難などの症状をやわらげるための薬が用いられます。主に使用されるのは、気管支を広げて呼吸を楽にする気管支拡張薬です。その他に痰を吐きだしやすくする去痰薬なども使われています。
口すぼめ呼吸
息切れや呼吸困難などの症状をやわらげるための効果的な呼吸法が口すぼめ呼吸です。口すぼめ呼吸とは、鼻から息を吸い、口をすぼめてゆっくりと息を吐き出す呼吸法です。口すぼめ呼吸をすることで気道の内圧を高め、肺からより多くの空気を出すことができるようになります。
酸素療法
慢性閉塞性肺疾患が重症になり、肺機能が低下して普通の呼吸だけでは酸素不足に陥ってしまう場合には、酸素療法が行われます。これは最重症患者さんが対象で、酸素供給器(ボンベ)を用いて、専用のチューブ、カニューラというものを通して継続的に酸素を吸入します。酸素療法を行うには病態が安定していることが条件です。また患者本人の自己管理能力、居住環境、介護者や家族の有無、生活様式なども重要で、これらについて医師とよく相談する必要があります。
インフルエンザ
インフルエンザとは?
インフルエンザとはインフルエンザウイルス(A型、B型)が上気道~気管・気管支に感染、増殖し、免疫の活性化による高熱や咳などを起こす病気です。毎年冬先~春先に流行し、最近のわが国では数千~数万人が死亡していると推定されております。
人でインフルエンザを起こすものはA型とB型で、ここ最近はA型の亜型(H1N1,H3N2の単独あるいは混合感染)、時にB型が加わった流行を繰り返しています。
インフルエンザの症状
潜伏期間1~3日を経て、38~40℃以上の高熱とともに突然発症し、頭痛、寒気、筋肉痛、関節痛、全身倦怠感などの全身の症状に続いて、鼻水、ノドの痛み、咳などの呼吸器症状が出ます。時に、はき気、下痢、お腹の痛みなどの症状も見られます。
インフルエンザの検査
A型およびB型インフルエンザウイルスを判定する迅速診断キット(検査費用は3割負担で千円程)を用います。15分程で結果がでますが、発症後12時間では検出率60%以下とやや低い欠点があります。他、細菌感染の合併などがあれば、血液検査、胸部レントゲン検査などを行います。
インフルエンザの合併症
小児や成人の約5%でインフルエンザ後に中耳炎や肺炎などの細菌感染を起こします。その場合、持続する発熱や一旦解熱した後の再発熱、緑色のタンなどを認めます。
また、小児では熱性けいれん、脳症、Reye症候群、心筋炎などを合併することもありますので細心の注意が必要です。
インフルエンザの治療法
いずれも発症後48時間以内に抗ウイルス薬(タミフル、リレンザ、シンメトレル)を開始することが原則で、細菌感染合併時には抗生物質なども併用します。
ただし、1歳未満の乳児では抗ウイルス薬は原則使用できませんので、症状に対する薬物治療で経過観察することになります。
インフルエンザの予防法
A香港型、Aソ連型およびB型の不活化ワクチンは副作用が少なくて安全性が高く、過剰流行、死亡を防ぐ最もよい手段です。ただ、効果は1シーズンのみなので、接種は毎年必要になります(小児では年2回)。
にんにく注射
にんにく注射とは?
にんにく注射といっても、にんにくのすりおろしを注射するわけではありません。ビタミンB1などが主成分ですが、このビタミンB1の成分に含まれる硫黄が原因で微妙ににんにく臭がするため、にんにく注射と呼ばれています。
にんにく注射は、疲れやだるさなどの疲労回復や倦怠感の回復が挙げられ、それらの効果に即効性があることから注目されるようになりました。また、ビタミンB1は美しさや健康を保つ上で非常に重要な役割を果たしているのです。
にんにく注射の効果・効能
ビタミンB1は、摂取した糖質を分解し、体や脳が活動するのに必要なエネルギーに変える働きを助けます。分解されなかった糖質はやがて脂肪になり、肥満につながります。ビタミンB1は筋肉にたまる疲労物質である乳酸の除去の役割もあり、ビタミンB1が不足していると疲れのたまりやすい体質になってしまうのです。にんにく注射は血液に乗ってまんべんなく全身にビタミンを行き渡らせ、蓄積した乳酸を燃やしてくれます。血行もよくなって新陳代謝が高まり、残った疲労物質を洗い流してくれます。
にんにく注射の副作用
にんにく注射は、水溶性ビタミンが主成分です。たとえ、摂取し過ぎたとしても、体内に蓄積することがなく余分な分は尿で出てしまうので安心です。逆にいうとすぐに体外に排泄されやすいので定期的に十分補充しておく必要があります。にんにく注射は、副作用がないので安心です。
次のような方に、にんにく注射はお勧めです
- 緊張型頭痛や肩こり、腰痛がある方
- 疲れがたまっていても、大事な仕事があり休めない方
- よく寝ているのに全然疲れがとれない方
- だるさがなかなか抜けない方
- 風邪をひいてしまって、なかなか体調が戻らない方
- 夏バテによる体力減退気味の方
- 二日酔いの方
当院では、ビタミン注射の皮下注射を行っております。静脈注射ですと、急速に血管内にビタミンを注入するため、しびれた感じや痛み(血管痛)が生じることがあることや、血管内に直接入ったビタミンは、すぐに肝臓で代謝されてしまい、効果の持続が見込めないため、当院では実施しておりません。より痛みが少なく、持続時間が長いビタミンの皮下注射を行っております。
にんにく注射の料金
| 成分 | 料金 | |
|---|---|---|
| にんにく注射 | ビタミンB1 | 1050円 |
| にんにく注射セット | ビタミンB1、B2、B6、ビタミンC、ニコチン酸、パントテン酸 | 2100円 |
プラセンタ注射
プラセンタ注射とは?
プラセンタは、英語で(胎盤)という意味です。妊娠が成立すると、女性の子宮の中に胎盤が形成されます。プラセンタ(胎盤)は母体が赤ちゃんを育てる上で必要なもののほとんどを作り出し供給する臓器です。プラセンタ(胎盤)には、たんぱく質や脂質、糖質の三大要素はもちろんのこと、ビタミン、ミネラル、各種酵素によって構成されております。 中国では古くから滋養強壮・不老長寿にと利用され、かの有名なクレオパトラやマリー・アントワネットも若返りと美容の目的で使っていたとも言われています。プラセンタは1956年に販売開始されて以来、様々な効果があり、注目されています。肩こり、疲れ、睡眠不足、そばかす、ニキビ、アトピー、乾燥肌の改善があります。抗疲労作用の効果のせいか、最近の傾向では、ハードワークの合間にプラセンタ注射を受け活力的に仕事をこなす方が多くなっております。
プラセンタの効果・効能
プラセンタは、もともとは肝臓疾患の治療などに使われていましたが、現在ではその他に美肌、美白、細胞の活性化、口内炎、また女性ホルモンの働きを活発にすることで自律神経失調症が改善され、アトピーも改善するといわれています。つまりアンチエイジング、若返りが期待できます。 プラセンタは、にきび治療にも役立ちます。ニキビの原因は、皮脂の汚れが毛穴などにつまって炎症を起こし、性ホルモンのバランスが崩れることによって起きる症状です。プラセンタはこの性ホルモンのバランスの乱れを改善します。 たとえば、
自分の体の血液を正しく循環させます
新しい細胞を次々と作りだす力を与え、活動させます
体や心の適切なバランスを保ちます
体に入った害のある敵を排除して、健康を守ります
身体の炎症を抑えます
プラセンタ注射の副作用
注射部位の反応として赤みや痛みがあります。また、全身の副作用としてはショックや過敏症反応(悪寒、吐気、発熱、発疹など)があげられますが、これらは薬剤でしたら必ず挙げられるものであり、プラセンタであるから特に起こしやすいということは全くありません。
プラセンタ注射の安全性
注射するプラセンタ(胎盤)は医薬品ですので人の胎盤からつくられたものです。プラセンタはホルモン製剤ではありませんので、安心して継続することが可能です。原料となる胎盤採取については、問診、ウイルスなどの感染症関連検査、製造過程の加熱処理を行い、安全対策を行っております。そして、二重、三重の安全対策を経て製造され、安全性について最終確認をした後、出荷されます。現在までにクロイツフェルト・ヤコブ病等が伝播したとの報告はありませんが、危険性はゼロではありません。(そのため、厚生労働省から、注射を受けたものの献血は控えるように指導されております。)
プラセンタ注射の料金
| プラセンタ注射 | 2100円 |
帯状疱疹
帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、小児時、水痘(水ぼうそう)にかかった後や水痘ワクチンの接種後に、三叉神経節あるいは脊椎後根神経節に住みつく水痘-帯状疱疹ウイルスが疲労や病気による免疫低下時に再活性化し、皮膚に水泡を形成したり、痛みを起こすウイルス性の皮膚疾患です。通常では生涯に1度しかかかりませんが、約1.7%の患者(特に白血病やHIV感染、悪性腫瘍、膠原病などの免疫低下を起こす病気のある方)では2回以上発症することがあります。
帯状疱疹の症状
ウイルスが感染した神経(側胸部、側腹部、でん部など)に一致して帯状に分布する水疱の形成と疼痛、しびれがあります。皮疹、水泡ができる前に痛みが出現することもあり診断が難しくすることがあります。その後、同部位に発赤が出現し、水疱、膿疱、痂皮(かさぶた)へ変化し色素沈着、時に傷あとを残して治癒します。治癒までには若年者で約2週間、高齢者では約3~4週間程かかります。また、高齢者や免疫が低下した方に水泡などの皮膚病変が治癒した後も同部の頑固な痛みが残ることがあります(帯状疱疹後神経痛)。
帯状疱疹の好発年齢
帯状疱疹は、一般に高齢者の疾患と考えられていますが、若年者でも少なくなく、20~30歳代と50~60歳代の2峰性に好発年齢のピークがあり、60歳をこえると年毎に発症頻度が増加します。
帯状疱疹の治療法
治療は、水泡などの皮疹を速やかに軽快させて傷あとを残さないこと、および痛みを軽減し帯状疱疹後神経痛をなるべく残さないことを目標にして、なるべく早期に十分量の抗ウイルス薬(飲み薬や点滴)を投与します。発症(皮膚病変の出現)から抗ウイルス薬の投与までの期間が短ければ短いほど、ウイルスの増殖を抑えることができ、皮膚や神経の損傷の程度も軽いと考えられるので、病初期に受診した場合は早期に診断を確定し、積極的に抗ウイルス薬の投与を行うことが大事になります。抗ウイルス薬の投与を皮膚病変の出現後72時間以内、理想的には48時間以内に開始すると皮膚病変の拡大が阻止され、早期に治癒し、帯状疱疹後神経痛を起こすことが少ないと言われています。
前立腺肥大症
前立腺肥大症とは?
前立腺は男性のみにある臓器で、膀胱のすぐ下にあり、尿道(尿の通り道)を取り巻くように存在しています。正常の大きさは栗の実大と言われており、性機能の低下とともに萎縮してきますが、逆に加齢と伴に大きくなってくることもあります。これが前立腺肥大です。その原因は性ホルモンのバランスが崩れるためと言われています
前立腺肥大の症状
前立腺が肥大してくると尿の通り道を圧迫します。症状としては尿の勢いがない、尿の線が細い、と患者さんは訴えます。さらに、尿の出始めまで時間がかかる、排尿している時間が長い、排尿回数が多い、おなかに力を入れないと尿が出ない、排尿後残った感じがする、など様々な症状を起こします。ひどい時はまったく尿が出なくなってしまうこともあります。その他に、症状を放置しておくと膀胱憩室や膀胱結石ができてしまったり、細菌感染を引き起こしたりすることもあります。
国際前立腺症状スコア
症状の程度を下記の国際前立腺スコアによって、点数で評価することができます。
合計点数が1~7点:軽度排尿障害、8~19点:中程度排尿障害、20~35点:高度排尿障害と診断しております。
| あなたの現状の満足度 現状の排尿の状態が、今後一生続くとしたらどう感じますか。 |
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| 大変満足 | 0点 | ||||
| 満足 | 1点 | ||||
| 大体満足 | 2点 | ||||
| 満足・不満のどちらでもない | 3点 | ||||
| 不満気味 | 4点 | ||||
| 不満 | 5点 | ||||
| 大変不満 | 6点 | ||||
| 0~2点 | 軽症 | ||||
| 2~4点 |
中等症 | ||||
| 5~6点 | 重症 | ||||
国際前立腺症状の検査
① 直腸内診察:肛門から直腸に指を入れて直腸の上にある前立腺を触診し、前立腺の大きさや硬さなどをみます。
② 超音波検査:前立腺の大きさや形、さらに、合併する膀胱憩室、膀胱結石、水腎症などの有無を調べられます。
③ 尿流測定:排尿障害の程度を客観的に調べる為にコンピュータ装置とつながった便器に排尿して、1秒間に排尿される量や排尿にかかる時間を測定してグラフに描きます これらの検査を組み合わせて行い診断、重症度の評価を行います。
前立腺肥大症の治療
前立腺肥大症の治療法には、薬物(α遮断薬、漢方薬、抗男性ホルモン剤など)と手術およびその他の方法(温熱療法、レーザー治療、尿道ステントなど)があります。前立腺肥大症の程度や患者さんの全身状態、また、患者さんの希望など総合的に判断して最もよいと考えられる治療法を選択しますが国際前立腺スコアの点数を参考にして、点数が1~7点の場合は経過観察、8~19点では薬物療法、20~35点では手術が行われることが多いです。
甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症とは?
甲状腺という部分がのど仏の下にあって、蝶が羽を広げた形をしています。ここで甲状腺刺激ホルモンが分泌されます。甲状腺ホルモンは、海藻などの食物に含まれているヨードを材料として合成され、それぞれの細胞の新陳代謝を刺激したり促したりする作用があります。このホルモンは、心臓や肝臓、腎臓、脳など体のいろいろな臓器に働いて、体の新陳代謝を調節するのに大切な働きをしています。正常では、甲状腺ホルモンの量は脳下垂体という脳の内分泌腺から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)の量で調節され、TSHが甲状腺ホルモンを適度な量になるようにコントロールしています。甲状腺機能亢進症は何らかの原因で甲状腺から甲状腺ホルモンがたくさん出すぎるため、全身の細胞の新陳代謝が異常に高まる病気です。代表的な病気にバセドウ病があります。患者数は男女比でおよそ1:5の割合で女性に多く、甲状腺機能亢進症とされるものの大半がバセドウ病をしめています。また、20~40歳代の女性に多いのですが、小児から高齢者まで広く発症することがある病気です。バセドウ病は、甲状腺の機能が亢進し、過剰に甲状腺ホルモンを作る病気で、これには免疫が大きく関与しています。免疫は侵入した外敵を攻撃し、健康を維持するための大切な働きをしています。ところが、自分自身の体を攻撃目標とする抗体を作ってしまう病気を「自己免疫疾患」といい、バセドウ病もこの一種です。 甲状腺を刺激する抗体が体の中で作られ、この抗体は甲状腺を休むことなく刺激してしまい、その結果、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで発症する病気です。
甲状腺機能亢進症の症状
甲状腺の腫れと全身の代謝が亢進することによる動機、頻脈、食欲が出てよく食べるのに体重が減る、暑がりになり、全身に多くの汗をかくなどの症状があります。また、手が震えて字が書きにくくなる、イライラして怒りっぽくなる、落ち着きがない、下痢、不眠症なども起こします。
甲状腺機能亢進症の検査
超音波検査で甲状腺の腫れや血流を確認したり、血液検査で甲状腺ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、自己抗体価などを測定し、診断を確定します。
甲状腺機能亢進症の治療法
甲状腺機能亢進症・バセドウ病の治療には、大きく分けて薬物療法(抗甲状腺薬、β遮断薬など)、手術療法(甲状腺亜全摘術)、放射線ヨード療法の3種類があります。 しかし、最近では心理的なストレスが、バセドウ病の発症だけでなく経過にも影響を及ぼすことから、心理的社会的な面からのアプローチが治療に必要とされています。 予防対策としてはバランスの取れた食事を保ち、ストレスをためないように心がけることが大切であります。
甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症とは?
甲状腺ホルモンの分泌が低下して、全身の代謝が低下する病気です。圧倒的に女性に多く、40歳以後の女性では軽症なものも含めると全体の5%にみられます。
- 1.慢性甲状腺炎(橋本病)
- 甲状腺機能低下症のほとんどがこの病気によるものです。これは甲状腺を破壊するような物質が体の中に出来てしまい、この物質によって甲状腺の組織を傷害してしまう状態です。
- 2.下垂体性甲状腺機能低下症
- 脳から十分に甲状腺ホルモンを刺激する物質(TSH)が分泌されない状態です。脳(特に下垂体)の腫瘍や炎症が原因になります。
- 3.その他
- 他にヨード欠乏や甲状腺ホルモン不応症などがありますが、日本では非常に稀です。
甲状腺機能低下症の症状
甲状腺ホルモンは、全身の代謝を維持するのに重要なホルモンです。このホルモンが低下すると活動性が鈍くなり、昼夜を問わず眠く、全身の倦怠感が強く、記憶力や計算力の低下、物忘れが多くなります。話し方もゆっくりとなり、やる気もでません。この症状からうつ病と診断されていることもあります。腸が動かずに便秘になり、体温を保てないため寒がりになります。卵巣の機能が低下したり、徐脈になったりします。また、足やまぶたがむくみ、唇や舌が厚くなることがあります。また、髪の毛や眉毛が薄くなることもあります(全ての症状が出るわけではありません)。
甲状腺機能低下症の検査
血液検査にて、甲状腺ホルモンと甲状腺刺激ホルモンを測定します。原因を調べるために抗甲状腺抗体の測定もよく行われます。 健診で行うような一般検査では、コレステロールやクレアチンキナーゼが高値になるので、これをきっかけに甲状腺機能低下症が見つかることもあります。
甲状腺機能低下症の治療法
甲状腺機能低下症の治療は、不足している甲状腺ホルモンの投与(飲み薬)を行います。少量から始め、甲状腺ホルモンと甲状腺刺激ホルモンを測定して、用量調整をしながら、長期間服用します。
心房細動
心房細動とは?
心房細動は脈拍の間隔がバラバラになる不整脈です。
高齢者で治療を要する不整脈の中で最も多く見られる病気です。加齢とともに増加し、70歳台で5~6%、80歳台で8~10%の頻度で心房細動が見つかると言われています。心房細動では心房という心臓の部屋が小刻みに震えるためそこで血流がよどみ、血のかたまりができやすくなります。血のかたまりは心臓から血液の流れに乗って脳の血管につまり、脳梗塞を引き起こす原因になります。 脳梗塞の1/3は心房細動が原因と言われています。心房細動による脳梗塞は動脈硬化(糖尿病、高血圧、脂質異常症などによる)による脳梗塞よりも梗塞の範囲が大きく、重症になりやすく、何度も脳梗塞を繰り返すことが特徴です。 脳梗塞は後遺症を残すことが多く、発症した後の治療よりも普段からの予防が大切になります。
心房細動の症状
心房細動の自覚症状は動悸、吐き気、めまい、ふらつき、血圧低下などがあります。また、無症状で健診などで初めてみつかることもあります。
心房細動の検査
心電図で診断されることが多く、他に心臓エコー検査などを行います。
心房細動の治療法
1.薬物療法(リズムコントロールとレートコントロール)
心房細動の薬物治療としてレートコントロールとリズムコントロールという方法があり、心臓の状態や年齢などを考慮してどちらかの治療を選択します。リズムコントロールとは心房細動を停止させてリズムそのものをコントロールする治療法です。心房細動を停止させるには抗不整脈薬を使用したり、電気ショックを使用したりします。リズムコントロールは薬を飲み続けることで不整脈を起こさなくする治療法ですので、継続的な内服が必要になり、不整脈を完治することはできません。レートコントロールとは心房細動発作の起こった状態で心拍数をコントロールし、速くなりすぎないようにする治療法です。ジキタリス、ベラパミル、ジゴキシン、β遮断薬等の飲み薬が使用されます。これにより症状を軽減することができます。また、心房細動の重篤な合併症である脳梗塞をを予防するためにも薬物療法が行われます。これは心臓の中で血栓を作らないようにする治療で、抗凝固療法(ワーファリンという飲み薬)。
2.非薬物療法
一般的には薬物療法でコントロールが困難な時に行われる治療で
1)高周波カテーテルアブレーョン(心筋焼灼術)
2)ペースメーカ治療
3)心臓外科治療
などがあります。

